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朝井リョウさんの「何者」は、どの世代も読むべきだなと

GWも今日で終わりだけど、この休みでたくさんの本を読んで、色んな土地に行くことができました。

知らない土地に、知らない食べ物もなかなか刺激的だったけど、一番刺激的だったのは朝井リョウさんの「何者」という小説でした。

 

何者 (新潮文庫)

何者 (新潮文庫)

 

 ネタバレだけはしちゃダメな本だと思って、具体的な内容は語らない予定です。

ざっくり、内容を話すと、就活を迎える男女5人の毎日に焦点が当てられている小説です。大学生の生活なので、他者にこう見られたい、理想の自分を表現したい、と思った時、その表現の場はSNSで行われることが多いのは、高校、大学でSNSを使ってきた人にとっては自明だと思う。

登場人物の、今の立場、状況などいわゆる現実と、SNSで表現される理想像との差異が大きすぎて淡々と描かれているのに、胸が痛くなるw

何が印象的だったのか

何よりこの本が印象的なのは、本に記載されている場面に遭遇したこともあれば、自分自身と登場人物を重ねる場面が多いということだった。

僕自身も「何者」かになりたい、理想とする自分がいる。

そのくせ、他人にどう思われようがどうでもいい、これが実現したいから泥臭くてもなんでもする、という風にはなりきれないことが多い。

だから、なんとか自分はこういう考えだから今の立場、環境にいるんだって言い聞かせて、他人にもそうやって理解してほしい、という腐った考えで言葉を発する。

例えば、小規模のweb業界への興味が強いのに、日系の会社で働いてみたい、大きな組織で働く意味を知りたいなどなど。。。

読んだ後の気持ち

それぞれが「何者」かになりたくて、なりきれないから頑張ったり、嘘ついたり、自分を着飾ったり。

自分にもそういうところがあって、それを本で描かれている気がして、本を読むことでより俯瞰して考えられて。。。

やっぱり、理想の自分や、夢のためなら泥臭くても行動していくしかないなと。行動して失敗して今度はもっとうまくやろうとして、そうやって自分の夢に近づいていくしかない。

第三者でも、傍観者でも、観察者でもなくて、全部自分のことだと思って、当事者として自分に向き合って行動していくしかない。

なんて、久しぶりに思わされたのは、この1年で自分がひたすら苦手なことをつ付けていたからかなと。

 

以上